オンコードとテンションコードの解説から始め、一歩踏み込んだオンコードの表記方法の解釈方法を解説します。
オンコードとテンションコードの全貌が見えるように簡単にまとめました。
オンコードの解説
オンコードとは、コードの「C」に「onG」がくっ付いている、「ConG」と表記されているコードのことで、「ベース音をその音で弾いて下さい。」という指定です。
手で書く時は「C/G」と書くことが多いです。
「ConG」の「C」はコードのことで「G」は単音の「G」(ソ)のみを指定しています。
バンドアンサンブルなら、ベーシストが表記されたベース音を弾きます。
ピアノの場合は独奏と言って一人でベースもコードも弾くので、一番低い音をオンコードで指定された音を弾いて下さい。
基本的に、左手で弾く一番低い音です。
ギターの場合は、6弦や5弦などでオンコードを弾くことが多いです。
バンドの場合はベーシストに任せれば良いですが、一人でギターを弾く時は注意してコード進行を見た方が良いです。
オンコードと分数コードの違い
表記が似ているので同じものと判断しがちですが、別物です。
分数コードは「アッパー・トライアド」と言って、コードの上にさらに別のコードが乗っかってきます。
基本は「G7」などのドミナントセブンのセブンスコードのテンション音で構成されています。(テンションは次の解説にあります。)
「A/G7」と書いてあったら、ピアノの場合、左手はG7を弾いて、右手はAのコードを弾きます。
ドミナントセブンのセブンスコードは、もともと不安定なコードのため、たくさんのテンションコードが使えます。
テンションの解説
テンションコードとは、テンションノートの付いたコードのことを言います。
テンションの定義は、コードの機能自体に影響を与えないただの飾りの音です。
1オクターブを越えた音をテンションノートといいます。
テンションはコードによって使えるテンションノートが決まっています。
テンションの種類は9thは♭9、9、♯9、11thは11th、♯11th、13thは13th、♭13thの7種類あります。
よく使うコードとテンションコードは丸暗記するしかありません。
よく使うのはこの3つです。
メジャー7thコードに使えるテンション
9th、♯11th
マイナー7thコードに使えるテンション
9th、11th
ドミナントセブンスコードに使えるテンション
♭9th、9th、♯9th、♯11th、♭13th、13th
テンションと勘違いしてしまうのが、「sus4」や「6」です。
「sus4」と「11th」が同じだったり、「6」と「13th」が同じ気がしますが、微妙に違ったり、役割が違います。
メジャーコードの時は、「sus4」はメジャー3rdに解決します。
メジャーコードに使えるテンションは♯11thなので、「sus4」と半音違います。
コード「C」で解説すると、「Csus4」の「sus4」は「ファ」で、「C(♯11)」の(♯11)は「ファ♯」を指しています。
「6」と「13th」の違い。
メジャーコードやマイナーコードに「C6」や「Am6」と出てきます。
「6」はテンションではなく、通常のコードです。
「13th」が使えるテンションコードは、セブンスコードです。
「13th」はブルースやジャズによく出てきます。
「G7(13)」という感じに出てきます。
テンションコードを使うジャンルは、お洒落なコードを使う曲調のバンドやジャズ系のバンドなどと思われがちですが、ポップスのバンドでも、9thは全部入れても問題ありません。
Em7onAのコードの解釈
よく出てくるオンコードは、コードトーンの転回したものが多いですが、Em7onAなどコードトーンを使ってないオンコードは、少し見かたを変えます。
Em7の構成恩は「ミ・ソ・シ・レ」です。
A(ラ)は出てきませんね。
解釈を変えると、ルート音のAから始まる、Am7を基準としてみます。
マイナーセブンの使えるテンションは9thと11thです。
Am7の9thと11thを足します。
そうすると、構成音は「ラ・ド・ミ・ソ・シ・レ」です。
Am7(9、11)の中にEm7の構成音の「ミ・ソ・シ・レ」が含まれていることが確認できていると思います。
ということは、Em7onAはAm7(9、11)のドを抜いたものと解釈もできます。
コードネームはパッと見て見やすいように表記します。
憶測ではありますが、「9th」や「11th」が全然出てこない曲に急にテンションコードが出てくると、テンションノートになれていない方は、いちいち数えなければすぐに押えられません。
それよりかは、Am7(9、11)の(9、11)の構成音を探すより、ベースは「A」でコードは「Em7」を押えるだけで、「Em7onA」になってしまうので、「Em7onA」と表記されていると解釈できます。
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